ソウマール。メニューを欲しがる(前編)
「父ちゃん!俺にもメニュー作ってよ!」
突然、サッカーから帰ってくるとソウマールは言いました。
はて?メニューを作るとは?
そもそもメニューっていうのは作るものではなく、選ぶものでは。。。
「ソウマール」
私はいいました。
「メニューはなぁ、作るんじゃないんだぞ。どちらかというと見るものなんだ。まぁいい。もしかして、お腹でもすいたのか?オムライスでも作ろっか?」
「違うよ!俺が欲しいのはサッカーのメニューだよ!」
「サッカーのメニュー?」
私、どうしてもレストランで渡されるメニューしか思い浮かびませんでした(笑)
だからか。。。
サッカーボールのあんかけチャーハンとか
ビブスのソテーが頭に浮かびます(笑)
。。。
「父ちゃん。ちゃんと聞いてる?」
「え?なになに?」
詳しくソウマールから話を聞いてみると。。。
どうやらソウマールFC(仮)で特別に上手い子供のお父さん(サッカー経験者)が子供のためにサッカーメニューを作成しているとのこと。
それをソウマールも
自分用に欲しいそうだ。
しかたないなぁ~
私はとりあえず知っている言葉を並べて作成してみました。
これです↓
「ソウマール。これで1つ頑張ってくれたまえ」
「。。。全然違うよ」
ソウマールくん。私が作った紙を捨てます。
あぁ!
せっかく私が一生懸命作って。。。もないし、パソコンで作ってるから、まっいいか♪😉
「オヤマール。もっとさぁ、ちゃんとしたのを作ってよ。向こうはね、1分単位のメニューなの。俺はそういうのが欲しいの」
「えっ?1分単位?!なにそれ?どこかのスクール?(笑)」
「それぐらい細かいのじゃないとだめなの。いい、作ってよ!しかも50個以上ね」
「。。。50個以上。。。なんで?」
「向こうは30個だから」
「。。。そこも張り合うんだ(笑)」
私、オヤマール。一生懸命作りましたよ。
メニューを。
(サッカーボールのあんかけチャーハンとかの方じゃないですよ(笑))
そして
絞り出し、ついに50個作りました。
それを
ソウマールに見せます。するとソウマール。。。
「。。。こりゃだめだな」とまさかのダメ出し。
思わず私
「え?なんで?」と聞き返します。
するとソウマール
「いやいやいや、そもそもおれ、カットインドリブルとか普段試合でやらないから」
「。。。いや、だから練習した方が。。。」
「そういうことじゃないんだよねぇ。こういうドリブルはさ、おれにあわないの。今までさんざん練習したけど、なんか使いづらいんだよね。だからさ、もっとこう、ほら、今のおれがそのまま強くなるためのメニューにしてよ」
「でも苦手を克服するのも。。。」
「だめだめだめ。あとさ」
「え?まだなにかあるの?」
「このシザーズなんだけとかさ、なにこれ?こんなのフェイントとして成り立つの?シザーズだけとかさ。大事なのはその後でしょ。ちゃんとその後のことも書いてよ。こんなメニューじゃ、ボール取られちゃうよ」
「。。。あ、はい」
私、
さっき会社から帰ってきたばかりなのに、まだ会社にいるような錯覚をおこします。
しかも。。。
この会社、私が働いている所より厳しめです(笑)
私はまたソウマールのことを考えながら、メニューを作ってます。
。。。あぁ、今日は残業だな(笑)
- 作者: マーク・ゴールストン,レッカー由佳子,室?育美
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